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confuoco Dalnara

miscellanea2

The Font Club 名は体を表す?

Tsang Kin-wahのUnited-Hong Kongがいちばん印象的だった。
トルコの展覧会で観た陶磁器の唐草文様や
大好きなJean Nouvelのアラブ世界研究所のArabesqueを思い出させるから。

メイリオ(Meiryo)も入賞しているし
先日見たWhy Not Associatesに再会。

Chang bongsuの作品は
正方形が形と線を作っているものだが
どこかハングルの子音を思わせるフォルムがおもしろかった。07 TDC展で。

小学校の学級新聞のタイトルをどのフォントで書こうか迷って
レタリングの本を見ながら手書きで書いていた日を思い出す。
今は楽しいフォントがたくさんwebにある。

sabrina、gabriels、Ferro Rosso、Loki Cola、A Yummy Apologyなどなど、
名は体を表すフォント名まで楽しい!

angelsfont.PNG



Maison 四畳半
漆喰の家、焼き杉の家、杉の無垢材の家
それぞれ4畳半の空間は、LOHASな感じもするし
村田珠光の草庵、茶室も思い出す。
にじり口から部屋に上がったり、屋上に上ったり、
屋根から他の家を見たり、楽しかった。

4jyouhan.JPG

このギャラリーでは
初めのころは、ラベンダーや写真をテーマにしていたこともあったけれど
最近、家がテーマとして収束して来た感もある。

2006年、
Cheri in the sky、部屋に入った屋上の花火師

2005年、布の門、布の家(Suh, Do-Ho)
2003年、古い海




青瓷、縄文
縄文瓶の造形の鋭角と無駄のなさが...現代人の縄文という感じもした。

日本橋の壷中居で小山富士夫展に行った時以来
久しぶりに永仁の壷事件が意識にのぼった(永仁二年=1294年)。
岡部嶺男は加藤唐九郎の長男と知った。
贋作といえば、Picassoも出演するF For Fakeという映画がまた思い出される。ルパン三世にも通じるおもしろさがあったのだけれど。

二重貫入の奥行きのある繊細な美しさが心に残る。
いにしえの、中国や半島の青磁とは異なる趣で...
米色、紅色の青瓷、窯変青瓷も美しく、
晩年の嶺燦(窯変天目)につながる。

織部・志野・黄瀬戸・灰釉・鉄釉・備前・唐津・粉引・井戸手、そして青瓷。
青磁を極める-岡部嶺男展で。

所蔵絵画展では
岸田劉生「道路と土手と塀(切通之写生)(1915年)」に再会(2回目くらいの気がする。水戸で見た記憶が...)。
鎌倉にはまだ切り通しがたくさん残っているけれど
代々木も昔はこんな土手があった(延世大学校から弘益大学校へ行く道にこんな雰囲気の、切り通しのような場所があった気もする)
そして水戸で観た近代の絵画のいくつかとまた会う。
古賀春江の「海」は今回はじめて。

ほかに、「リアルのためのフィクション Fiction for the Real」。

北の丸界隈で複数の展示を観ているとDejave、既視感があって
昨年の今ごろの美術館を思い出す。

宇宙建築
修復されたSiedlungの色彩はおもちゃ箱のよう。
アルプス建築、宇宙建築、Glass Pavilion、Utopiaの発想と辿った道をまとめて見ると
なかなかおもしろい。

桂を訪れた足跡通りのスケッチ(画帖桂離宮)と発見を綴った言葉が印象的。
戦前のソウルも訪れていたらしい。

家具や包装紙のデザインは今見るとモダン。
工芸品も含めた総合的な設計からAntoni GaudiやJean Prouve を思い出した。

晩年トルコで建築をしていた姿は
インドやバングラデシュで過ごしたLouis Kahnの軌跡にも重なる。Bruno Taut展で。

建築の20世紀展

design is attitude
なんと大阪在住のHelmut SchmidはPOCARIのロゴなどのデザイナー。
デザインの実用性と美しさ、両方に思い至る。

この展覧会ツアーは昨秋ソウルで始まっていた。ちょうどその頃ソウルにいたのに...。
from Seoul to Basel to Dusseldorf to Tokyo. 東京は終点だった。

ソウルでの展覧会は弘益大学校のAhn Sang-Soo教授のコーディネートによる。

Schmidのハングルは母音と子音に分解されてますます記号化している。

typographyの展覧会は楽しい...小学生の時からFONTに魅かれているから...

helmut schmid: design is attitude展で。


Nicholas G. Hayek Center
ショウケースがエレベーターになっている。

swatch2007.JPG

Breguet、Blancpain、Glashutte Original、Jaquet-Droz、Leon Hatot、Omega、Swatch
それぞれのエレベーターに乗るとそれぞれの店に着く。
Swatchのエレベーターは「時計のカーテン」。

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銀座のほかの路地にも見られるように
こちらの通りからあちらの通りへ
通り抜けられる、風通しのよい1階のAvenue du temps(時の道)。
そこには中央通りと同じ種類の石が敷きつめられているという。
見上げると吹き抜けの壁には緑がたくさん。

設計は坂茂。

銀座歩きの建築の楽しみ。


L'Art de Monet et sa Posterite
Lumiere、Valeur、Couleurs、Vide、Reflets、Rythme、Forme、Variation、Facture、Synthese...Prismのように多角的に分析しとらえた構成、
モネから続く水脈を国内外から網羅した構成がよかった。
色だけでなく形、構図、画法...すべてを感じられたから。
絵が発展して最後には日本の太鼓橋のように輪郭がなって...
Gustave Moreauの画風の変化を思い出した。

モネの系譜、Georges Seuratはもちろん点描画で。
李禹煥もモネの文脈で語られていた。

Rouen Cathedral in the Fogけむった町の、うすれた輪郭の風景を見ると
印象だけ描く、省略のある絵画は写真に優る描写かもしれない、とつよく思った。
(細かい感想はあとで...書くかも)

モネマーカー(モネ風の色彩を描ける、クレヨンのような質感のペン)で描いた印象派風の絵。

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MONET大回顧展で。


御菓子之絵図写
陶磁器や花瓶と目が合うと...

そして今日家に来たのは
1695年の菓子絵図帳にある菓子図(デザイン)をかたどった豆皿。

torayazara.JPG

名月、しののめ、あられ地。
ほかに玉の井、花ぐるまの五皿組。

小鳥の豆皿

新しい花瓶


Timeless...The Dead Vlei
Timeless...永遠(forever)ではない、時の刻み。
定点-どこかの惑星か月で撮影されたような、Acaciaの幹、根、
葉のない枝、樹の影、そして大地。

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乾いてひびわれた土地(The Dead Vlei, Namib Desert)は静謐で
和紙のしぼのようにたたずんでいるようにも見える。
恋人を待っているような、雨を待つ地、
卒塔婆小町のような幽玄の地。

神殿での写真展は夜遅くまで入れるのでたすかった。
By Cedric Leherle


Radiguetの詩
ある展覧会で
Raymond RadiguetやPaul Eluardの詩が綴られているのを見る。

恋愛は
散文より映像より
詩にするのがいい...と思った日。
街で詩に触れる機会はめったにないから...街の詩に心が揺れる。
ソウルに住んでいたら駅のホームから目の前に詩が見えるけれど。

Paul Eluardは間接的にMilan Kunderaと関わりがあったと知った。
'La Vie Immeadiate'に入っている詩は
昔読んだSaganの小説のタイトルBonjour Tristesseになった。
Adieu Tristesse
Bonjour Tristesse


La Vie Immeadiateは
直接接している生、即ち女性という意味。
たしかにいつも心臓の音を聞くほどに近く接しているかも...

Radiguetは小説だけ読んでいた。
詩の言葉は美しかった。あらためて気づく。
Cocteauと交差する。

2D→3D
2次元(2 dimension)のsign、designを
3次元(3 dimension)の空間に取り込んだ時の
効果が検証されている。

平面が
立体と動体(人間)をキックして動かす、有効性...グラフィックデザインと空間デザインのsynergy。
一番印象的だったのはエスカレーターの階段部分に表示される→のサイン。
平面のサインが立体的に浮かび上がり方向性、方角を示す。

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竹尾湾岸流通センターなど産業、生産の場でのsign、
CODAN Shinonomeサイン計画は建築、建設とも結びついていて...
先日見たTautを思い出した。
北千住丸井のサインには成城石井や青山紀伊国屋の包装の、視覚で想起させるもの、子どもにもわかるものという共通点がある。



シブヤ、シブヤ
石元泰博の85歳を越えてなお旺盛な創作。

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「石元泰博―現在の記憶」が一番好きだったけど。

亀倉と石元

石元@NACT

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ALVARO SIZA
Public and Private Architecture in Different Contexts展。

鎌倉を訪れた時のスケッチに驚き、
現在建設中らしい、韓国のMimesis美術館の設計図を見つめる。
SIZAの設計は何十枚と描くスケッチから始まるそう。

海の青にあった、風土に合った建築は
たたずまいが自然物のようにも見える。

本当によい建築は
空と海と地に溶け込むような建築なのかも...ポルトガルに行ってみたい。

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素材に対する関心を象徴した木、石、鉄、合板、ブロックのインスタレーション。

Tokyo Art Directors Club 2007
半年くらい前か
通りがかったディスプレイのHotel Butterflyを心に留めていた...。
ADC2007で再会。

内田也哉子の絵本BROOCHの装丁、デザインも素敵。
東京ミッドタウンの、江戸っぽい虎屋のデザインもある。

Softbank強し。大貫卓也(Art Director)。


from Milano Salone
ミラノサローネで素敵な作品を披露していたデザイナーたちに触れる。

特に美しいなぁと思ったのはUlrika Elovsson + Ulrika Martenssonの「WING」など。
ちょっとトード・ボーンチェ(Tord Boontje)のMidsummer Lightを思い出した。

そしてaun2h4の「Sway」の優雅さ。

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Leica Gallery
たくさんの写真を見たLeicaのギャラリーが移転して...
Leicaレンズのカメラを持って訪れた。

Constantine ManosのAmerican Colorsの写真。
西や南は鮮やかな色。
モノクロームの、Stieglitzのようなアメリカもあった。

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The Warsaw Wind
1966-2006までのワルシャワ国際ポスター・ビエンナーレ展で。
世界で最も古いポスターコンクールで各国の作品を見る。

Warsaw/Polandといえば
ショパン・コンクールの印象の一方、
昔観たワイダ監督のPopiol i Diament(灰とダイアモンド)、
Czlowiek z Marmuru(大理石の男)などを思い出して
なんとなく戦争と平和が結びつくイメージがあったけれど...

印象的だったのが
Hamletのto do or not to do,をもじってto do warと書いてあるポスター。
そしてAuschwitz BirkenauNo Atom RocketsPeaceNo to nuclear tests...
やっぱり戦争と平和がある。

楽しいのはThe Love Council
そしてUwe Loesch100 years of the Ruhrlandmuseum Essenも見る。


東方字報
東方のイラストレーションポスター展 中国・韓国・日本で。

中国のはレーニン、スターリン、毛沢東、周恩来の4人の肖像がセットになっているポスターの時期が続いて...紅衛兵が登場したり
政治的方向性の揺らぎブレを時間軸に沿って感じられるポスターが集まっていた。

日本のは銀座のギャラリーでよく見るグラフィックデザインの大御所たちの作品。

韓国は知らないアーティストばかり。
韓国らしい、山猫のような虎の意匠を見ることが出来て楽しい。
Ahn Sangsooは金芝河のポスター。

Milan Kunderaについての言及もあったので
to be continued...

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東方といえば
東方神起@東京ドーム8/14に行ったのだった。



花鳥礼讃 若冲と朝鮮通信使
伊藤若冲は
これまで訪れたいくつかの展覧会で見た花鳥画家のひとりだったけれど...
朝鮮通信使400年の今年
若冲が通信使のもたらした絵(朝鮮画)をも模写していたらしい、という新説を聞いて
なつかしい美術館へ。

若冲の「海棠目白図」で目白が枝にならんでとまっている様子はうちの小鳥を思い出させる愛らしさ。
目白が枝にめじろ押し、というキャプションにくすり。
どうして鳥たちは押しくらまんじゅうとまではいかないけれど
いつもみんな集まって身を寄せ合って枝の上にとまっているのだろう、かわいいけれど。
呉春の作品のほか若冲が模写したという沈南蘋の作品も。

「花鳥礼讃―日本・中国のかたちと心―」展で。


Ginza Salone
GINZA SALONE KENJIRO SANO attacks ginza graphic gallery展で。

LISMO!、TブーS!、日本の表現力展のデザインも。
肩の力をちょっとぬいた
ゆるい~楽しさと
愛らしい動物たちの姿が心に残った。

MILANO SALONE


Le Klint 光の彫刻
Tord Boontjeの映し出す光と影とはまた異なる陰影。
彫刻的でどこかギリシャ的。Poul Christiansenの作品展。

新作のELYSIONも。

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美の美 高麗青磁
映画『高麗葬』に続いて
高麗青磁の名品と至福の、眼福の時間。

大阪市立東洋陶磁美術館は一度訪れただけなので
その際見ることができなかった珍しい作品に会って感嘆する。
俵壺や虎鷺文壷など(先日見た半島の民画を屏風に仕立てたものも虎と鷺がモチーフだった)。

安宅英一が東洋陶磁のあらゆる窯、形、技法を網羅しつつ
どのように作品に惹かれ、出会い、収集してきたかを伝える文も楽しく、
壷中居との交流も伝わってきて興味深かった。

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「美の求道者 安宅英一の眼 ― 安宅コレクション」で。
高麗づくしの週末。

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to be continued...?!



bird's nest:Swedish Gallery
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bird's nest, Swedish Gallery@Marunouchi House 4 Designista Tokyo

Hanna Werning from Sweden


Reinventando el Calzado
靴は細胞性粘菌のように変形し進化しjewelleryにもなるし
建築や家具、グラフィック・デザインからも派生する、と思い至った展覧会。

スペインのものではないが
有名な建築設計の流線を生かした靴があって
この展示でそれをまた思い出した。来年はその靴で歩いてみたい。
I have six shoes from two Spanish ateliers,
and one of the ateliers participated in the exhibition! Exciting!

靴の再発明展。
@Tokyo Designer's Week

shoesSpanish2007.JPG


+Arquitectura Espanola
FOA (Alejandro Zaera Polo)による韓国内のプロジェクト、
Edificio de Dulnyouk Publishers en la ciudaddeloslibrosも知って興味深かった。
Alvaro Sizaの手がけるMimesis美術館も思い出される。

Leeumも...、著名な建築家が設計する建築物が増えている気がする。

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10のプロジェクトを表す10色の円柱や円で構成された会場もとても素敵だった。

「+スペインの建築 
脚光を浴びる10のプロジェクト」展で。


Lisn to Finland, Seven Designers-One Sense
Lisn to FinlandはListen to Finland.
香を「聞く(listen)」にかけている。

最近塵裡偸閑時があまりなかったけれど、Lisn to Finlandに出かけてまずは視覚で塵裡に閑を偸む。

Company、Harri Koskinen、Ilkka Suppanen、Lustwear、Naoto Niidome、Pentagon Design、Syrup Helsinkiの7つのデザイナー集団が
香を積み木のように並べた作品や
新しい香立てを発表している。

finRing.jpg

Companyは韓国人とフィンランド人ふたりのデザイン工房。
韓国の学生で北欧にデザインを学びに行くケースも多いと聞いていたけれど
現地で活躍しているデザイナーを日本で知ってちょっとExcited。
作品はフィンランドの伝統的な木の皿を香立てにしたもので
ぬくもりが伝わってくる。

高校生の時京都を訪れた際にはじめて買った南薫に入っていた香十徳の言葉を思い出す。香十徳は11世紀の北宋の詩人黄庭堅作。一休宗純により日本に伝えられた。

感格鬼神
清浄心身
能除汚穢
能覚睡眠
静中成友
塵裡偸閑
多而不厭
寡而知足
久蔵不朽
常用無障


finTube.jpg

Lisn to Finland, Seven Designers-One Sense展で。


Real World/Blow Up
Seung Woo Backが半島の南と北を撮影した。

Real WorldはFakeのような、ramshackle realな南。
Blow Upの北も虚構の匂いに満ちている。

realとunrealのambivalenceがリアルさを増す。

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fake real


星の煌く天空の破片
Lapis Lazuli(星の煌く天空の破片)色の
裳から
真珠の耳飾の少女の青いターバンを思い出す。

「牛乳を注ぐ女」は思ったよりも小さい作品だけれど
絵のはなつ光はとても力強く
絵を見ているのではなく
Milkmaidのいる部屋を見つめている気持ちになる、Las Meninasのように。
画家のアトリエ展

ほかのオランダ風俗画は
光のつかい方、表現をたしかめるのが楽しかった。
当時の楽器の展示も、絵の中から現れたようだった。

「フェルメール『牛乳を注ぐ女』とオランダ風俗画展」で。
to be continued...?

Bruno Munari あの手この手
Libro Illegibile(読めない本)
役に立たない機械など反語的に名づけられた作品は遊びがあってノリがあって楽しい。

Le Forchette di Munari(ムナーリのフォーク)は
フォークが紳士淑女になってさまざまな表情を見せる。
優美なフォークのデザイン画集には「あの手この手」の日本語が。

Xerografiaという方法や...あの手この手で紙を、本を創造するムナーリ。
小学校の図書室にあった巨大でぶ厚い外国の?本に
紙を使ったいろいろな遊び方が載っていたのを思い出した。
あの本はもしかしたらムナーリの本?イタリアの本だったかもしれない...。

手について手仕事について感心が高かったからだろう、
イタリア人のジェスチャーについての著書もある。
外国語を勉強してBody Languageもいっしょに学びたくなる。

mai contentiなどのしかけ絵本はサブダのものより素朴だけれど色遣いが美しい。

生誕100年記念Bruno Munariの展覧会。
この後ブルーノ・ムナーリとブック・オブジェのあらたな創造 ジョルジョ・マッフェイ講演会にも行くことに...

to be continued...

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世界をどう区切るのか
国境の外側と内側
即ち裏と表
彼岸と此岸を感じられるレリーフ作品。

世界は区切られている、
そして身体の持つborder 感覚が刺激されていることを意識する。

kitahara.jpg

境界線について、先日のBruno Munaliを思い出しながら...
ガザ地区の向こう側とこちら側も考えながら...

「北原愛展-世界をどう区切るのか」で。


博物館に初詣
長谷川等伯の松林図屏風も観てお正月らしい気分。

伊万里は鼠に大根、
伝銭選筆の鼠瓜図はねずみと瓜の組み合わせがちょっと不思議...時代によって変わるのだろうか。

博物館の裏庭はお正月らしい静けさ。

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漏光
vaudeville theaterのようなアメリカの古い映画館。
映画がはじまって
エンドマークが流れるまでの約2時間、
映画1本分の露出時間で撮られた劇場たち。

映画からあふれる、
映画のもつ光が眩しい、Leakage of Light。

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建築などを独特の観点で撮影する杉本博司

寒山寺など
また行ってしまった、国立博物館

今日はは横山大観の寒山拾得図を見ることが出来た。
出張で近くで仕事していたのに訪問できなかった寒山寺ー!

そして韓国の国立中央博物館員による、韓国における日本美術の展示についての講演。
博物館の設計などの興味深い図版を見ながら
藝大美術館などで見た、戦前の韓国人留学生のを思い出していた。

月落烏啼霜満天  
江楓漁火対愁眠  
姑蘇城外寒山寺  
夜半鐘声到客船
(張継) 

北斎の寒山拾得図

建築の記憶
石元泰博の現在の記憶も思い出しながら...
建築の儚さ
建築の記憶をつらつらと考える。

建て替えのため更地になった土地を見て
ここは何が建っていたのか、と記憶を辿る時間が常だったが...
生まれる前の、建築の記憶は発見に満ちている。

江戸城などの貴重な写真とともに
建築を撮影した写真家の経歴が興味深い。
新潟出身の写真家など
進取の気性に富んだ人たちの熱意が伝わる。
島津斉彬撮影の写真もあった。

有楽町の三信ビル(韓国観光公社があったところ)は追憶になった。

杉本博司の撮る安藤忠雄の建築。

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Knitting--a craft to develop
Britt-Marie ChristofferssonとUlla-Karin Hellstenの
Swedenからの、遊びのあるポップなニット作品の展覧会。

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Britt-Marie Christofferssonのボタンホールの編み方をパターンにしてしまうのが斬新。進化、発展する編み物。
スウェーデンでは学校で編み物を習うそう!いいなぁ。
小学生の時以来ほとんど編み物はしていないけれど
しっぽが出ていたり、立体的で(飛び出す絵本みたい)楽しい作品を見ていると編んでみたくなる(春は近いけれど...)。

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Ulla-Karin Hellstenのひつじシリーズの作品。窓辺のディスプレイが素敵。
ひつじを数えて眠くな~る...

'KNITTING AND DESIGNING' で。



伊勢型紙
ドキュメンタリーで観て
いつか実際に見てみたいと思っていた伊勢型紙。
小紋や友禅、浴衣の文様を染めるための型紙は
柿渋を塗り重ねた美濃和紙を彫刻刀で彫り上げたもの。
実際にためしてみると細かい文様を彫り上げるのはとても難しかった。

千年以上歴史のある伊勢型紙は
今はもう新しい文様を彫る機会は減っているそうだけれど...
灯りなどに生まれかわっていた。

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LIQUID GOLD
Chablis=LIQUID GOLD色のBettina Rheimsの写真たち。

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果物が金色に輝く美しさを再確認。
先日どこかで鳴っていたSpandau BalletのGOLDを思い出す。


TEXTASY
textとimageのせめぎあいを追求するBrody Neuenschwanderの作品たち。
textはimageでimageがtextと
メビウスの輪に沿って転生するように...
目から入る情報が90%以上でimageに降参しがちな視覚に挑戦しているよう。
流れる水のような彼のtextはimageとも分かちがたい存在なのだが...

calligraphyによってすべてのactivityがsymbolizeされる世界観。
Greenawayの過去の映画で描かれたように
bodyがbookでbookがbodyという転生もある。

opening partyのテーブルには辞書のページが1枚。
一輪挿しの下に敷かれ
羽ペンも添えられ
textasyを演出している。

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text+ecstasy=TEXTASY.
TEXTASY:ブロディ・ノイエンシュヴァンダー展で。


Barbier:Romance and Perfume
Rococo、modernism、Japonism、Chinoiserieの絵具が
Art Decoの絵筆で溶かれたような...作品たち。
錦絵木版画の多色刷りの手法もつかわれていると聞いた。

Falbalas et Fanfreluches(ひだ飾りとレース飾り)がテーマの一連の作品は
恋心とおしゃれと季節が描かれ
香るラリック、バカラの香水壜もあわせて展示されている。

香水の名前で印象的だったのが
谷間の白百合ならぬ谷間の姫百合とHegemon。
そして、再現された大正期の月見草の香水から
はかない月見草に思いのほかしっかりした香りがあることを知る。

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香りと恋心展で。


Rene Lalique:光が象る美
乳白色が優雅に花や動物にmetamorphose(メタモルフォーゼ)している作品たち。
蝉や雀や獅子も自然の数々の姿が
光を受けとめた玻璃に美しく象られている。

先日見たのは香水壜だけだったけれど
シャンデリアなどの灯りにも魅かれた。


Candles for Re-Think 
Candle JUNEの灯りが
ひんやりしたコンクリート
天井の配管の下
水道管の横...スケルトン状態でREISM(Renovation)を待つ空間にゆらめいている。

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蝋燭の光
Candle TV, Nam June Paik

Re-Think!再考のあかりで。


Timeless Moments
写真の世界はいつもTimeless。
今回はドイツに生まれて南アフリカに移住した
Jurgen SchadebergのTimeless Moments。

まだ見ぬ南アフリカの風景と人の貌。
そして
塀の中で撮ったのだろうか、
鉄格子の前に立つマンデラの姿が印象的だった。

Timeless:By Cedric Leherle


PAPER SHOW 2008
も好きだけれども好き...
京都に行くと紙屋さんをいくつか訪れる
(今回は香'木'も買って来たけれど...)。

竹尾ペーパーショウには
ブランドを象徴する色と質感の紙製品の数々があって
イメージの発露がおもしろかった。
今年のテーマはFine Papers by School of Design。

手で触ることもできるので
印字のぐあいは色と触感でたしかめる。

鸚鵡をはじめ、動物たちがあふれるデザインが良かった。

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ポジャギの光
美術館や博物館で見るポジャギは
暗闇の中ぽっかり浮かびあがる展示が多かったので...

映画『恋の罠』公開を記念して展示されていたポジャギは
晝の光に透けていて...よかった。

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Mario Giacomelli
墨のマッスをぽたぽた落とし
空間と時間を墨描きしたような写真。
「伝えたいこと」にあるリングと犬と鳥(鳥の翳)が象徴するものに思いをめぐらせる。地上にあるものと天上にあるものと(地上は犬で天上は鳥)、
時間や空間をリンクするリング...

若い神父のかたわらで
木に飛びついたような猫の姿も心に残る。
神父の重い、動かない衣服から抜け出した子どもの魂を表しているよう。
いたずらっぽく動く子猫のような頑是無さが秘められている。

「私には自分の顔を愛撫する手がない(通称:若き司祭たち)」

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そして自由に遊ぶ影法師も写っていない。
マリオ・ジャコメッリ展で。


Grandfather's Letters
100年前のじーじ(ヘンリー卿)のえてがみ1200通からの展覧会。

ヘンリーおじいさんの絵は鳥や動物が多く描かれているため
本国イギリスでは「ピーター・ラビット」とならび賞されているそうだけれど...
「くまのプーさん」のE.H.シェパードの絵の雰囲気もある。
ゾウと子どもが手をつないで行く後姿から
クリストファー・ロビンがプーをひきずって階段をのぼる、その後姿の挿絵を思い出した。

動物園に行くとゾウをいろんな角度から
おしりからも見てしまうけれど...
ヘンリーおじいさんの絵のようにゾウと手をつないで歩きたい...

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孫娘には
裁縫についてアドバイスする手紙、
男の子には男の子向けの内容の手紙、ときめこまやかなおじいさんの愛情が感じられて
見ているうちに涙が出てくる。

だいすきな人に特別な郵便スタンプを押した手紙を送れるので
絵葉書を買ってうちの小鳥にこどもの日のメッセージを書いて送った。


女神降臨:The Venus of Urbino
国立西洋美術館に降臨した女神、
ウルビーノのヴィーナスを観に。

古代からルネサンス、
そしてバロックまでを魅了した神話の世界と美の化身。

筋肉の目立つ男性的な造形のヴィーナスを経て
ウルビーノの描くのは優雅に横たわる丸く柔らかな肢体。

VeniceとFirenzeで表現スタイルが異なるのも興味深い。
(ヴェネツィアは官能的、フィレンツェは貞淑)
帆立貝(?)に立つヴィーナスは意外にも最近のイメージ。

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各時代のヴィーナスの足の指も観ていた...人差し指が親指より長いギリシャ型で
神話の時代から脈打つ印も意識した。

展覧会場では
薔薇の香りのRosagrafia(calligraphy pen)を買いました。
モネの展覧会ではクレヨンのような質感を醸しだすモネペンを買って、即興の絵も描いていたっけ。


水の茶室、鐡の茶室
鐡の廃材でつくられた茶室は風通し良く...
御簾の茶室のような境界の曖昧さが
茶室の定義のゆらぎ(時とともに)と
遊びを感じさせる。

花入れも廃材で
究極の侘び寂びを表現しているよう。

水の茶室を観て
Midtownにある、重力に逆らう水のオブジェを思い出した。

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銀座の四畳半

杉本貴志展で。


源氏物語と和菓子
源氏物語千年紀の今年
御所車や檜扇など、
『源氏物語』の情景を思わせる意匠や銘の菓子、料紙の展覧会に。
尾形月耕の錦絵「源氏五十四帖」と。

車引きの場は
たとえ御所車という華麗な和菓子で表現されていても
なんだか恐ろしい気がする、六条御息所の物の怪が浮かんで...。

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森山大道Retrospective & Hawaii
荒木石元の間
風俗と文化のあわい...

路地にゆらいだ墨の感覚と時代性。
写真と、
撮影する森山を撮ったビデオをつないだ映像がおもしろかった。

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Art Brut/Crossing Spirit
先日映画を観た、
Henry Dargerの作品はなかったけれど
art brut
以来、今回初めての作家たちの作品も。

また境界について考える。
そして創造の源も...

to be continued...?!


白い裂け目に風が吹きぬける時:Carlo Zauli 2
陶芸(陶磁器)と彫刻の行間にあるザウリの白。
そして李朝とは異なるザウリの白は
ねじれもあり
裂け目もある。
風土の違い陶土の違い
用途の違い哲学の違い...?

皿の上にうねる食べもののような作品が新鮮だった。
マジョリカ手法のblue ecstasyも印象的。

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Carlo Zauli 1


MAD's world(Maddalena Sisto's world)
ファッションと芸術が融合している。
ファッションが芸術の歴史のように記録されているところに感銘を受けた。
イタリアの人にとってはファッションも肉体の一部で
歴史の一部なのだろう。

フォークが擬人化された
Bruno Munaliの絵を思い出すような...デフォルメ。
繊細な水彩とユーモアのある表情が楽しい。

彼女が選んだデザイナーの中には
コムデ(川久保玲)など日本のものもちらほら。

彼女の世界を表現したオブジェ
インテリアのイラスト
犬と女性が同じファッションになっていくアニメーションもおもしろかった。

マッダレーナ・シストの世界展で。

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Dreaming, Emily Kame Kngwarreye
概念、思想、魂の在りかを絵にする力。
抽象化しているのではなく形而上化している。
だから点が線を隠したりもする。

dreamingという概念には3年前会っていた。

primitiveに見えるものが
実は緻密な思想と論理のなかで生きている、
それを具現化したのがEmilyの絵。
だから
具象を抽象化した西欧の絵とは異なり
抽象を点や線や面で具象化した描き方、その表出が抽象画になっているとしても。

SydneyではEmilyでない画家の作品を見ていた。

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絵葉書を見ながら...
いつか絵の中の大地を確かめたい。
Big Yam、ヤムイモの根や先祖との結びつき、dreamingを表す絵、
Earth's CreationKame(ヤムイモ), Awelye of summerAlaqura

dreaming(s):Aborigineの世界観を表す言葉。Aborigineのコスモゴニー(宇宙進化発達論)、宇宙観、創世、祖先、宗教的・社会的掟、などに関する物語をも表す。

Australiaについて興味をもたせてくれた韓国の友人のおかげで
こんな深い絵に会うことができた。感謝。
エミリー・ウングワレー展で。


Glenn Murcutt/Thinking Drawing Working Drawing
特にNSW(Sydney)の風土に根ざした建築に心が熱くなる。
Kangaroo ValleyやBlue Mountainに建てられた家は
自然の後ろに控えるような、
華奢な線の細さがあるのに...
光と風、害虫を防ぐ強靭さがある。

端正なたたずまいに
力学的な計算を秘めた
Jean Prouveのように
しなやかな剄さを感じた。

Glenn Murcutt日本初個展で。

オーストラリアは
ちょっぴりせつなくなりながらも
知るほど奥が深い、
エミリーもそう...

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光悦と長次郎
虎の造形に関心があるので...
円山応挙と長沢芦雪の虎図が興味深かった、
半島の民画にあらわれる睫毛のながい虎も思い出し。
新暗行御史の山道も思い出す。

光悦と長次郎の茶碗が心に残る。
茶室で見たらそれぞれ異なった輝きを発していそうで
おもしろい。
光悦の飴釉、樂美術館で

対決は以下の面々。

運慶Versus快慶
雪舟等楊Versus雪村周継
狩野永徳Versus長谷川等伯
本阿弥光悦Versus長次郎
俵屋宗達Versus尾形光琳
野々村仁清Versus尾形乾山
円空Versus木喰
池大雅Versus与謝蕪村
伊藤若冲Versus曽我蕭白
円山応挙Versus長沢芦雪
喜多川歌麿Versus東洲斎写楽
富岡鉄斎Versus横山大観

広重と北斎がもっと対比がくっきりしていそう...

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対決 巨匠たちの日本美術展で。


The Sun & The Moon(A Mirror Woman)
Kim Soo Jaの海。
インドGoaの海の映像が地球の自転とともに時を揺らす。

杉本博司の海を思い出したが...
それは時の積み重なり、歴史だった。

Kim Soo Jaの海は陰陽、太陽と月の世界。
陰陽思想では
陽の太陽が男性で
陰の月が女性。
太陽と月が海(Mirror Woman)に映え、
海を結んで生きている感じ。

Nietzscheの哲学(ドイツ語)では
太陽が女性で
月が男性、と名詞の性別通りに擬人化されていたのが
東洋と異なった感覚で印象的だった。

海がたゆたうように
陰陽のおもいがつらつらと波打つ展覧会。

sunMoon.jpg

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